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労災保険を使うと保険料は上がるの?(メリット制について)

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Q メリット制というのを聞いたのですが、労災保険は自動車保険などのように、使えば使うほど保険料が高くなるのでしょうか。

 

A 一定の要件を満たす場合に、メリット制という保険料を上げ下げする制度が適用される場合があります。メリット制の適用になっていない事業については保険料の上げ下げはありません。

 

最初にお伝えしておきますが、「メリット制」はすべての事業に適用されるわけではありません。

一定の要件を満たす個々の事業に適用される制度ですので、メリット制の適用になっていない事業については保険料の上げ下げはありません

 

メリット制とは

メリット制とは、一定の要件を満たす事業について、労働災害による保険給付の多寡により、一定範囲内で労災保険料率を増減させる制度です。

つまりメリット制の適用になる事業は、災害が少ない場合は労災保険料を減額になり、反対に災害が多い事業に対しては保険料が上がることになり、これにより同一業種の事業間の負担の具体的公平が図られています。

 

メリット制の仕組みは、「継続事業」「一括有期事業」「単独有期事業」により異なります。少し詳しく説明すると下のとおりとなりますが、ごく簡単にいいますと「規模が大きい事業」がメリット制の適用になることになっています。

 

 

メリット制の適用となる事業

継続事業、一括有期事業、単独有期事業により区別されています。

 

継続事業

  1. 100人以上の労働者を使用した事業であること。
  2. 20人以上100人未満の労働者を使用した事業であって、災害度係数が0.4以上であること。
    災害度係数 = 労働者数 × (業種ごとの労災保険率 - 非災害業務率) ≧ 0.4

 

一括有期事業

連続する3保険年度中の各保険年度において、確定保険料の額が40万円以上であること。

 

単独有期事業

次の1、2のいずれかを満たす事業について適用されます。

  1. 確定保険料の額が40万円以上であること。
  2. 建設の事業は請負金額(消費税相当額を除く)が1億1千万円以上、また、立木の伐採の事業は素材の生産量が1000㎥以上であること。

 

メリット制の適用かどうかはどうやってわかる?

メリット制の適用になる事業に対しては、その通知が発送されることとなっておりますので、継続事業、一括有期事業についてはその通知にしたがって、毎年、年度更新の時期(6月1日から7月10日まで)に保険料を計算し、申告・納付しなければなりません。

 

単独有期事業については、その事業の労災保険の給付状況などに応じてメリット増減率が計算されることになるため、事業が終わってしばらくしてからメリットの通知書が交付されることになっており、事故がなかった場合などは保険料が還付されることになっています。

 

以上のように、メリット制とは労働災害による保険給付の額により保険料を上下させる制度であり、事故が少なければその名のとおり納付する保険料が下がりメリットが受けられますが、事故が多いような場合は反対に保険料を多く支払わなければならなくなりますのでデメリットということにもなります。

 

メリット制の適用を受けない事業(規模が比較的小さい事業など)は、いくら労災を使っても保険料が上がらないという言い方もできるかもしれませんが、反対に事故がなかったとしても保険料が安くなるメリットも受けられませんし、それ以前にもちろん事故がないことに越したことはないと思います。

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