- 仕事でうつ病になり働けない…
- うつ病で労災認定されやすい方法を知りたい!
- 精神障害の労災認定の仕組みって…?
この記事では、そんな疑問にお答えしていきます。
うつ病で労災認定を受けるために
KDDIや学習塾ステップに勤務していた方が精神疾患を発症し労災認定されたとの報道は記憶に新しいところです。
労災に認定されれば、病院代やお薬代などの治療費が全額支給されますし、働くことができないときは休業補償がもらえます。
労災認定されれば良いことづくしですが、その一方で、うつ病で労災申請しても労災認定されない人が多いのも事実です。
まずは、どのくらいの人がうつ病などの精神障害で労災認定されているのかを知っておきましょう。
精神疾患の労災認定率はどれくらい?
精神障害の請求件数等の推移 厚生労働省のサイトより引用
令和2年6月26日に厚生労働省が発表した資料をご覧ください。
まず、精神障害の請求件数は年々増えていることがわかります。仕事でうつ病などの精神障害になり、労災に申請する人が増え続けているということです。
これに対し、支給決定件数(労災に認定された数)は、ほぼ横ばいです。
直近の令和元年度は、請求件数は過去5年で一番多いのに、支給決定件数は例年とあまり変わらず、労災認定率は32.1%しかありません(決定件数のうち支給決定した割合)。
その他の年度も31.8%〜36.8%と決して高い数字とはいえません。さらに、労災請求を取り下げた人なども入れると、実際の労災認定率はもっと下がっているはずです。
つまり、10人に3人程度しか労災認定されていないのです。
このことから、うつ病などの精神障害での労災認定は簡単ではないといえます。
対人関係ではさらに労災認定率が少ない!
出来事別に見てみると、多くの人の悩みである「対人関係」の令和元年度の労災認定率は18.5%しかありません。(セクシャルハラスメントを除きます。ちなみにセクハラは50%)
この労災認定される人とされない人。違いは一体どこにあるのか?
次ページでは、その違いについてお話していきます。