労災がおりない3つの理由とその対策

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労災がおりない!その理由と対策について説明します!

労災がおりない理由

仕事が原因で病気になったのに労災がおりない!

通勤途中にけがをしたのに休業補償がもらえない!

どうしてそのようなことが起こるのでしょうか。
この記事では、なぜ労災がおりないのか、また、それについての対応対策についてお話したいと思います。

労災がおりない3つの大きな理由とは?

労災がおりない、またはすぐにおりない理由は、大きく分けて3つあります。

  1. 労災にならなかった
  2. まだ労基署で調査中もしくは審査中である
  3. 請求書・申請書が提出されていない

この3つについて、それぞれ理由や対応・対策について考えていきましょう。

【労災がおりない理由1】労災にならなかった

労災がおりない理由の一つは、「請求したけど労災認定されなかった」という理由です。この場合、必ず不支給の理由が書かれた通知書が届きますので、おおまかな理由はその通知書で確認することができます。

労災認定されない理由の例
  • 仕事中に腰痛になったけど、災害的な事実がなかった
  • うつ病で労災請求したけど、客観的な強い心理的負荷がなかった
  • 通勤途中に事故にあったけど、合理的な経路上ではなかった
労災にならない理由をきちんと確認しよう

労災保険はけがや病気に応じた認定要件が決められているため、その認定基準に該当しなければ労災はおりません。労災にならなかった場合、最初にやるべきことは「労災に認定されなかった理由を確認する」ということです。きちんとした担当者であれば、労災にならなかった理由を具体的にわかりやすく教えてくれるはずです。納得がいくまで確認してみましょう。

それでも納得がいかない場合は、「開示請求」と「審査請求」という方法があります。

開示請求と審査請求をしてみよう

開示請求」とは、情報公開制度に基づき、労働基準監督署で調査した内容の関係書類を閲覧できたり、コピーの交付を受けることができる制度です。多少の手数料などはかかりますが、これにより、ある程度の詳しい調査内容の把握が可能になるため、審査請求や訴訟提起をするときや、相手に損害賠償を求める場合などに参考にすることができます。
情報公開について(厚生労働省のサイトへ)

審査請求」とは、労災の決定に不服がある場合に、都道府県労働局の労働者災害補償保険審査官に対して不服申立てをすることができる制度です。審査請求することで、労働基準監督署で決定された内容が本当に正しいかどうかを審査してもらえます。時間はかかりますが、決定にどうしても納得ができないのであれば、審査請求することをおすすめします。

仮に審査請求で決定が覆らなかったとしても、その後の再審査請求や訴訟提起につなげることができます。注意点としては、審査請求には期限が設けられており、「決定を知った日から3ヶ月以内」と決められていますので、審査請求すると決めたら早めに行動するようにしましょう。
審査請求について(厚生労働省のサイトへ)

なお、自分で開示請求や審査請求をするのが難しいという場合は、相談さぽーとなどの弁護士無料相談などの利用がおすすめです。
労災にならなくても健康保険が使える

労災がおりないとしても健康保険などが使えますので、医療費の7割部分や傷病手当金などを請求することができます。

労災にならなかったときの対応と対策まとめ
  • 不支給になった理由を労基署に確認すること!
  • 情報公開制度に基づく開示請求をしてみる
  • 審査請求(不服申立て)をする
  • 労災にならなかったとしても健康保険が使える!

【労災がおりない理由2】まだ労基署で調査中もしくは審査中である

労災がなかなかおりない理由の2つ目は、「労働基準監督署で調査や審査に時間がかかっている」場合です。

調査中・審査中の理由の例
  • 内容に疑義があるものはくわしい調査がおこなわれるため決定まで時間がかかる
  • 特に業務上疾病(精神障害、脳心臓疾患、上肢障害、振動病、じん肺、石綿、化学物質による疾患など)は調査に時間がかかる
  • 請求書に不備がある場合はそれが解消されるまで支払いがされない

これらは基本的には受動的なものになりますので、「決定されるまで待つ」ということになると思いますが、それでもできることはあります。

労基署の調査にはきちんと協力・対応しよう

労基署の調査手法としては、申立書などの書類を求められたり、電話や面談による聴取をされたり、会社への立ち入り調査などが考えられます。

こういったものは労災認定するのに必要だからおこなわれているものですので、きちんと調査に協力や対応をすることで調査がスムーズに進行し、その結果、決定までの時間を短縮することにつながります。

できれば客観的に証明できる資料を提示しよう

裁判などの場合も同様かと思いますが、「自分はこう思う」などの主観的な意見をいくら言ったところで、それを証明できるものがなければあまり意味がありません。

労働時間を証明したいのならそれを記したメモや日記など、現場の状況を証明したいのならその当時の写真など、なんでも構わないと思いますので、客観的に証明できそうなものをできるだけ用意するようにしましょう。

請求書は不備がないようにしよう

請求書や申請書に不備があると、それが解消されるまで労災はおりません。不備の例としては、記入不足な項目がある、医師の証明がない、事業主証明がない、口座番号が間違っている、必要な添付書類が不足しているなどが考えられます。

請求書に不備があると労災がおりるまで時間がかかる原因になってしまいますので、できれば事前に必要書類を労基署に確認するなど、しっかり準備を進めておきましょう。
参考
労災5号様式の記入例と書き方を徹底解説
労災6号様式(変更届)の記入例と書き方を徹底解説
労災7号様式(費用請求)の記入例と書き方を徹底解説
労災8号様式(休業補償)の記入例と書き方を徹底解説

調査中・審査中で労災がおりないときの対応と対策まとめ
  • 労基署の調査にはきちんと対応する
  • できるだけ客観的に証明できる資料を用意する
  • 請求書や添付書類に不備がないようにする

【労災がおりない理由3】請求書・申請書が提出されていない

労災がおりない理由の3つ目は、「実は請求書や申請書が提出されていなかった」という理由です。嘘みたいですが、よくある話です。

労災をもらうには…
  • 労災は請求書や申請書を提出しないと何ももらえない
  • しかも、請求するものごとにそれぞれ毎回必要!

労災をもらうには、必ず請求書や申請書が必要になります。しかも、治療費・休業補償・通院費・診断書料など、請求したいものごとにそれぞれ請求書の提出が必要になります。

「病院に様式5号を提出したから、あとは必要なものはすべて給付されるだろう」と思って、その後なにも手続きをしないでいると、すべての労災はおりません。

また、労災の手続きを会社に任せているような場合は、会社がまだ請求書を提出していないということも考えられます。このような場合は、会社に進捗状況を確認し、早く手続きをしてもらうようにお願いすることが必要になります。

請求書・申請書が提出されていない場合の対応と対策まとめ
  • 請求したいものの請求書の準備を早めに進めておくこと
  • 準備ができた請求書から提出していこう
  • 会社に手続きを任せている場合は、進捗状況の確認をしよう

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