労災で会社が受けるデメリットとは?

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Qよく「労災かくし」という言葉を耳にします。労災を使うと会社にデメリットがあるから労災を使いたくないということだと思うのですが、労災と使うと会社にどのようなデメリットがあるのでしょうか。

A労災保険を使うことで会社が受けるデメリットは、「保険料が上がる」「労働基準監督署から検査・調査などが入る」「仕事がもらえなくなる」「会社のイメージダウンにつながる」などが考えられます。しかし、実際にはそれほど影響を受けない場合も多いです。

管理人

下でくわしく説明するよ☆

労災を使うと会社にこんなデメリットがある!?

労災かくしとは

労災かくしという言葉を耳にすることも多くなりましたが、労災かくしとは、会社が故意に労働者死傷病報告を提出しないなど、労基署に事故があったことを隠すことをいいます。労災かくしは犯罪です。絶対にやめましょう。

では、なぜそのようなリスクがあるのに、会社は労災を隠そうとするのでしょうか。

会社が労災を使いたくない理由と、労災保険を使うことで会社が受けるデメリットとその実際について考えていきましょう。

デメリット1 保険料が上がる?

労災を使うと自動車保険のように保険料が上がるのでは?と思っている会社も多いです。結論から申し上げますと、保険料が上がるかどうかについては「メリット制」という制度の適用の有無で決まります。

「メリット制」とは、一定規模以上の事業に対してのみ適用されるもので、労災保険のメリット制の適用になっている事業は、労災保険を使うと保険料が上がる可能性があります。反対に、メリット制の適用になっていない会社は労災を使っても使わなくても保険料の増減はありません

メリット制の適用になっている事業は、労災を使うと保険料が上がる可能性が高くなりますので、これが会社が労災を使いたくない理由の一つになっていると思います。

労災を使うと…メリット制適用ありの会社は保険料が上がる可能性があるが、適用なしの会社は保険料は変わらない!

デメリット2 労働基準監督署から検査・調査などが入る?

労災保険に請求すると、労基署から立入検査に入られるのでは?と考えている会社も少なくありません。

たしかに、死亡災害や転落事故などの大きな事故があった場合は、それだけでほぼ間違いなく労働基準監督署の立ち入り調査が入ります。これにより、会社はいろいろな対応に追われることになります。

また、労災保険に請求した場合も、災害発生状況に疑義があるものや、精神障害や脳・心臓疾患などの業務上疾病などについては調査に入られることが多いです。これも会社が労災を使いたくない理由の一つになっており、会社のデメリットとしてあげられます。

しかし、仕事中に転んで骨折した、機械に指を挟んでしまった、調理中にやけどをしてしまったなどといった明らかな災害については請求書を提出するだけで、確認されたとしても電話などで補足説明をすれば足りる場合がほとんどです。

死亡災害などを除き、だれが見ても明らかに仕事が原因で発生した災害であれば、調査には入られない!

デメリット3 仕事がもらえなくなる?

これは主に建設業などが該当すると思いますが、建設業の場合、発注者→元請→下請→孫請などのように数次の請負によって一つの現場が成り立っていることが多いです。建設業の場合は、現場単位で労災保険に加入することになっており、保険加入や保険料を負担しなければならないのは「元請」の会社になります。

下請や孫請の会社の労働者が現場でけがをしてしまった場合、下請や孫請の社長はどう考えるでしょうか?

「自分の労働者のせいで、元請の保険料が上がったり、事務手続きなどをわずらわせてしまったり、経営審査などの点数を下げてしまう」「そんなことをしたら、今後、仕事をもらえなくなるかもしれない」と考えてしまうのではないでしょうか。これも会社が労災を使いたくない理由の一つになっているものと考えられます。

デメリット4 会社のイメージダウンにつながる?

労災事故が多い会社は、はたから見れば、「この会社、ちゃんと安全対策とってるの?」などと不安になってしまいます。

また、それまでずっと無災害を続けてきた会社が労災事故を起こしてしまうと、その記録が途切れてしまい会社のイメージダウンにも繋がってしまいます。

こういったことも会社が労災を隠してしまう一因になっていると思います。

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 労災かくしとは

労働者が労働災害などにより死亡または休業した場合には、事業者は所轄の労働基準監督署に「労働者死傷病報告」を提出しなければならないことになっています。

労災かくしとは、「故意に労働者死傷病報告を提出しないこと」又は「虚偽の内容を記載した労働者死傷病報告を所轄労働基準監督署長に提出すること」をいい、このような労災かくしは適正な労災保険給付に悪影響を与えるばかりでなく、労働災害の被災者に犠牲を強いて自己の利益を優先する行為で、労働安全衛生法第100条に違反し又は同法第120条第5号に該当することとなります。

このような労災かくしに対して厚生労働省は、罰則を適用して厳しく処罰を求めるなど、厳正に対処しています。労災かくしによる検察庁への送検件数は年々増加傾向にあります。

労働者死傷病報告はどんなときに提出が必要?

労働者死傷病報告は、下のように労働災害などで労働者が死亡したり休業したりした場合に提出が必要です。休業日数によって提出する様式と期限がちがいます。

  1. 労働者が労働災害により、負傷、窒息又は急性中毒により死亡し又は休業したとき
  2. 労働者が就業中に負傷、窒息又は急性中毒により死亡し又は休業したとき
  3. 労働者が事業場内又はその附属建設物内で負傷、窒息又は急性中毒により死亡し又は休業したとき
  4. 労働者が事業の附属寄宿舎内で負傷、窒息又は急性中毒により死亡し又は休業したとき

死亡または休業4日以上の場合

遅滞なく速やかに労働者死傷病報告(様式第23号)を管轄の労働基準監督署に提出します。
様式ダウンロード

休業1〜3日の場合

四半期(4〜6月、7〜9月、10〜12月、1〜3月)ごとに取りまとめて、翌月末まで(例:4〜6月の場合は7月末まで)に労働者死傷病報告(様式第24号)を管轄の労働基準監督署に提出します。
様式ダウンロード

管理人
管理人

社長さんの気持ちもわからないでもないですが、労災かくしは犯罪です。どんなときでも自分のところの労働者を一番に考える社長さんであってほしいと思います。

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