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業務災害

腰椎椎間板ヘルニアなどは労災になるのでしょうか?

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Q 腰椎椎間板ヘルニアの労災認定についてです。

私はスーパーの店員をしていますが、商品の品出し作業中に、台車の上にのせていたダンボール箱(15kg程度)が台車の上からずり落ちそうになってしまったことから、とっさに両手でダンボール箱を支えたときにその重さがまともに体にかかり腰を痛めてしまいました。しばらく様子を見ましたが痛みが治まらないため病院に行ったら「腰椎椎間板ヘルニア」と診断されたのですが、労災保険の対象となるのでしょうか。

 

A 仕事中の突発的な出来事(災害性)が認められますので労災になる可能性は高いと考えられますが、傷病名が「腰椎椎間板ヘルニア」とのことですから、治療の範囲は制限される可能性があります。

 

腰部は、仕事中だけではなく日常生活上から常に体重などの負荷を受けながら、曲げたり、伸ばしたり、ひねったりなどの運動をしている部分ですから、業務災害と認定されるためには通常と異なるような出来事や突発的な出来事などにより腰部に力が負荷したと認められる必要があります。

ご質問の件も、傷病名は「腰椎椎間板ヘルニア」とのことですが、15kg程度のダンボール箱が台車上から落ちそうになってしまったことから、とっさに両手でダンボール箱を支えたときに腰痛を発症したとのことですから、災害性が認められ労災補償の対象になることは考えられます。

このあたりは、仕事中のぎっくり腰は労災になるの?もあわせてご参照ください。

 

腰椎椎間板ヘルニアの労災認定

しかしながら、傷病名が「腰椎椎間板ヘルニア」とのことですから、この傷病名が問題となる可能性があります。腰椎椎間板ヘルニアが起こる原因は、椎骨と椎骨の間にあるクッションの役割をはたしている軟骨が変性により徐々に飛び出してきて神経に触るために痛みが起こると言われており、一般的に加齢に伴うものと考えられています。

 

このため、年齢や私生活など、自分の気づかないところで少しずつ腰椎椎間板ヘルニアが進行していたものが、単にコンテナを支えた事故を契機にして症状があらわになったと考えられるようなものであれば、ほとんどはもともとあった基礎的疾患が影響して痛みが出現したものと考えられます。したがってこのような場合、痛みがある程度なくなるくらいまでの治療であれば労災として認められますが、もともとからあった部分の治療、つまり腰椎椎間板ヘルニアの手術などの根本的治療については、労災保険では認められない可能性が高いと思われます。

 

他にも、「腰椎椎間板症」「変形性脊椎症」「脊椎間狭窄症」「腰椎分離症」「腰椎すべり症」などの傷病名も、いわゆる「私病」的な要素が大きいと考えられることから、同様の取り扱いになる可能性が考えられます。

 

このように労災保険では、椎間板ヘルニアなどの既往症または基礎疾患のある人が、仕事中の負傷などによりその疾病が増悪したり再発したりしたと認められるようなケースは、その負傷前の状態に回復させるための治療に限り認められているものです。

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