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業務災害

仕事中に脳出血や心筋梗塞で倒れた!(その1 概要編)

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Q 先日、私の会社の同僚が仕事中に突然倒れ、救急車で搬送された先の病院で「急性心筋梗塞」と診断されました。幸い一命は取り留めましたが、仕事中に倒れたのだから労災になるだろうと思い、病院に労災の請求書を持っていったところ、病院からはとりあえず健康保険でお願いしますと言われてしまいました。仕事中に発症したのだから労災になるというわけではないのでしょうか。また、こういった場合の労災保険の認定について、概略を教えてください。

 

A 脳出血や脳梗塞、心筋梗塞や解離性大動脈瘤などに代表される「脳・心臓疾患」は、仕事中に発症したかどうかではなく、仕事が原因となって発症したかどうかが重要なポイントになります。仕事が原因と考えられるものとして、恒常的な長時間労働などがあります。

 

脳・心臓疾患の労災について

仕事中に一緒に仕事をしていた同僚がいきなり倒れたりしたら心配ですよね。ときどき仕事中にこういった脳・心臓疾患を発病し救急車で搬送されたり、場合によってはいわゆる「突然死」により亡くなってしまったりする場合も少なくないようです。

 

こういった場合、ご質問にもあるように「仕事中に倒れたのだから労災になる」と思われている方が非常に多く見受けられますので、まずこの部分について少しふれて見たいと思います。

 

仕事中に倒れたから労災になるわけではない

一般的な労災、例えば「転んで足を骨折した」「指を機械にはさめて切断してしまった」「建築作業中に転落した」などは、当然、仕事中に起こったかどうか(業務遂行性)が一つの重要なポイントになります。仕事中のけがなどを補償されるのが労災保険ですから当然ですよね。反対に言えば、仕事以外で起こったものであれば労災にはならないということになります。

ところが、このような脳・心臓疾患の場合は、仕事中に発症したかどうかはハッキリ言ってあまり関係がありません。もっと言えば、休日に自宅で休んでいるときに倒れたとしても労災になることもあります。

 

脳・心臓疾患の場合は、仕事中に発症したかどうかではなく、仕事に原因があったかどうかが重要なポイントになります。

 

脳・心臓疾患と労災認定

「脳出血」や「急性心筋梗塞」などの脳・心臓疾患は、一般的に本人の食生活やタバコなどの生活習慣、また年齢遺伝などにより、見えないところで動脈硬化や高血圧などが進行し、ある日あるとき突然に発症するものですが、これに長時間労働などの過重負荷が加わったことによりその傷病の自然経過を超えて著しく増悪し発症してしまうことがあります

脳・心臓疾患の過重負荷による進行グラフ

上のグラフをご覧ください。時間経過とともに生活習慣などにより徐々に病気が進行していますが、あるときから業務による過重負荷が加わったことにより病気の自然な進行を超えて急激に増悪し、自然経過より早く発症に至っていることがわかります。

このように、一般的にはいわゆる「私病」と考えられるようなものであったとしても、業務による過重負荷などの一定の認定基準を満たし、仕事が相対的に発症の有力な原因と認められた場合は、業務上災害として労災保険の給付対象とされることになっています。

 

管理人画像

「脳出血」や「心筋梗塞」などの脳・心臓疾患の場合は、仕事中に発症したかどうかではなくて、仕事に原因があるかどうかの方が重要なポイントになるということだね!

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