労災なのに健康保険証を使ったので切り替えたい!

療養(補償)給付
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質問

通勤途中にけがをしましたが、今まで労災保険を使ったことがなく、なにも知らなかったので、保険証健康保険)を使って3割分を支払ってきてしまいました。今から労災保険に切り替えることは可能でしょうか?

答え

間違って保険証で受診してしまった場合、健康保険などから労災保険に切り替えることは可能ですが、一時的に費用負担が必要になるなど、少しだけ面倒な手続きが必要になります。

管理人

下でくわしく説明するよ☆

健康保険から労災保険への切り替えは少しだけ面倒

健康保険

仕事中や通勤途中のけがなのに、間違って保険証を提出してしまい健康保険扱いで受診してしまうことは、実はよくあることです。

業務災害や通勤災害には健康保険証は使えませんので、労災保険に切り替えが必要になります。

通常の労災の手続きは請求書を病院に出すだけだが…

通常、労災保険に治療費を請求する場合の手続きは、様式第5号(療養補償給付たる療養の給付請求書 仕事中のけがの場合)または様式第16号の3(療養給付たる療養の給付請求書 通勤途中のけがの場合)を病院や院外薬局に提出するだけです。(病院・薬局が労災指定機関の場合)

間違って健康保険証を使った場合は切り替えが少し面倒になる!

ところが、ご質問のようなケースのように、本来、労災保険を使うべきところ健康保険を使ってしまった場合、その後の手続きが少し複雑になってしまうことがあります。

労災保険に切り替える手順について順番にご説明していきます。

健康保険などから労災保険に切り替える手順

労災なのに保険証を使って病院などにかかってしまったときに、労災保険に切り替える手順は次のようになります。

  • STEP 1
    病院に切り替え可能かどうか確認してみる
  • STEP 2
    だめなら健康保険が負担している分を返還する必要がある
  • STEP 3
    健康保険へ返還手続きした後に労災へ費用請求する
  • STEP 4
    労災保険から口座に振り込まれる

1.病院に切り替え可能かどうか確認してみる

まず、保険証(健康保険)でかかってしまった病院に、「仕事中または通勤中のけがなのに保険証でかかってしまった。さかのぼって労災保険に切り替えることはできますか?」と聞いてみてください。

これが可能であれば、様式第5号(業務災害の場合)または様式第16号の3(通勤災害の場合)を病院に提出し、負担した3割分を病院から返してもらうだけで手続きが済みますので一番かんたんです。

初診からまだ日が浅い場合は、この方法で対応してもらえることが多いようです。

また、病院のほか、院外薬局にも行っている場合は、薬局にも同じ手続きが必要になりますが、病院が対応してくれれば薬局も同様に対応してくれる場合が多いようです。

2.ダメなら健康保険が負担している分を返還する必要がある

上の1.の方法でダメだった場合は、少し手続きが面倒になります。というのも、自分で健康保険の精算をしなければならないからです。

具体的には、下のような方法で、健康保険などから病院に対して給付された金額(7割分)をいったん自分で返還し、医療費の全額(10割分)を負担した形にしてから、その10割分の金額(返還した7割分+個人負担した3割分)を労災保険に請求するという流れになります。

健康保険の返還の流れ
  1. まずは、健康保険であれば年金事務所や協会けんぽへ、国民健康保険であれば市区町村の国保担当課へ、企業内健康保険であればその企業内健康保険組合へ、仕事中のけがであることを電話などで連絡してください。
  2. 現在も療養継続中である場合は、病院や院外薬局に様式第5号(療養補償給付たる療養の給付請求書 業務災害の場合)または様式第16号の3(療養給付たる療養の給付請求書 通勤災害の場合)を提出してください。これは、今までの分は間に合わなくても、今後かかる分は労災に請求することになりますので提出が必要になるものです。
  3. 後日、協会けんぽなどから、返還命令通知書(金額の内訳などが書いてある書類)・納入告知書(銀行などで使用する納付書)が届きますので、金融機関経由で協会けんぽなどに費用を返還してください。

3.健康保険へ返還手続きした後に労災へ費用請求する

健康保険へ返還手続きをすると、金融機関から領収書が発行されますので、領収書・返還命令通知書・3割自己負担した領収書様式第7号(療養補償給付たる療養の費用請求書 業務災害の場合)または様式第16号の5(療養給付たる療養の費用請求書 通勤災害の場合)に添付して労働基準監督署へ提出します。

複数の病院を受診していた場合は、それぞれの医療機関ごとに医師証明を受けた様式第7号や様式第16号の5の請求書が必要となります。

院外薬局分もある場合は、医師証明、薬剤師の証明を受けた様式第7号(2)(薬局用 業務災害用)や様式第16号の5(2)(薬局用 通勤災害用)も必要になります。

4.労災保険から口座に振り込まれる

最終的に労災と認められれば、負担した10割分(返還した7割分+個人負担した3割分)が口座に振り込まれます。

管理人
管理人

ご覧のとおり、間違って健康保険を使ってしまった場合は、労災保険への切り替えの手続きは少し面倒になってしまいますが、会社の事務の人にも協力してもらいながら手続きを進めましょう!

耳寄り情報!
一時的に医療費全額の立て替えができない場合は、すでに労災に認定されている場合に限り、労働基準監督署で上記の調整をしてくれる場合があります!管轄の労働局・労働基準監督署に問い合わせすることをおすすめいたします。

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