労災保険!一問一答

休業補償給付の申請手続き、特別加入、料率など労災保険の疑問すべて解決!

療養(補償)給付

治療っていつまで受けられるの?

投稿日:

 

Q 私は仕事中に首を負傷し、頚椎椎間板ヘルニアと診断され、現在、労災保険で治療を続けています。最近は、とにかく首の痛みが強く、首に痛み止めの注射を打ってもらうのと首を温める治療を行なっています。痛み止めの注射は打った後はしばらく効果が続くのですが、数日経つとまた痛みが出てきてしまいます。医者からは手術は場所が場所だけに難しいと言われてしまいました。このような状態の場合、労災の治療はいつまで受けられるのでしょうか。

 

A 傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療を行っても、その医療効果が期待できなくなった状態になるまでです。この状態を症状固定といいます。

 

労災の治療はいつまで受けられるか

労災保険の治療は、基本的に、その傷病が「治る」まで給付の対象となり、必要な療養の給付が受けられます。

 

この「治る」の解釈ですが、一般的な「治る」の意味と少し違います。

もちろん、完全にけがをする前の状態に戻ることが一番良いに決まっていますよね。しかし、労災保険ではそのように完全に回復した状態のみをいうのではなく、傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療を行っても、その医療効果が期待できなくなった状態をいうとされています。

この状態のことを「治癒-ちゆ-(症状固定)」といっています。

 

治癒(症状固定)について

例えば、指を一本、完全に失ってしまったとします。これをいくら頑張って治療を続けたところで、現代の医学では元通りに生えてくるわけではありませんので、ある程度、切断面の創の処置や感覚的な部分などが再建され、痛みやしびれなどの症状が落ち着いた時点で「治癒(症状固定)」となります。

 

また、「傷病の症状が、投薬・理学療法などの治療により一時的な回復がみられるにすぎない場合」など症状が残存している場合であっても、医療効果が期待できないと判断される場合には「治癒(症状固定)」と判断されてしまうことになります。

 

労災保険では、この「治癒(症状固定)」の状態になった時点で、療養の給付は受けることができなくなります

 

ご質問のケースでは、首の痛みは残っているようですが、痛み止めの注射を打つことにより一時的に良くはなっても、数日後にはまた元に戻るとのことですから、「治癒(症状固定)」の状態に近い状態と言えると思います。このままの状態が続けば、「症状が安定」し「医療効果が期待できない」と判断され、労災が切られてしまうことが考えられます。

 

 

障害(補償)給付について

このように「治癒(症状固定)」となった場合は、それ以降の治療費などの療養の給付、休業補償などは支給されなくなりますが、上記のように「首の痛みが残った」「指を切断した」などの障害が残ってしまった場合、その障害が労災保険の障害等級表に掲げられている障害に該当すると認められる場合には、その程度に応じて障害(補償)給付が支給されます。

詳しくは、障害(補償)給付はどんなときにもらえるの?をご覧ください。

 

アフターケアについて

労災保険では、せき髄損傷や頭頸部外傷症候群など、定められた範囲の傷病にり患した方は、「治癒(症状固定)」した後においても後遺症状が変化したり、後遺障害に付随して別の疾病を発症させてしまう恐れがあることから、その予防や措置のために一定の範囲で診察や検査、薬剤の支給などを認めています。

これをアフターケアといいます。

アフターケアについては、詳しくはアフターケア制度とはなんですか?をご覧ください。

 

再発について

「治癒(症状固定)」と判断され治療が終了してしまった後に、再びその傷病が発症してしまうこともあります。これを「再発」と呼んでいますが、労災保険の「再発」は以下の要件をすべて満たした場合に限り、「再発」と認定され、再び療養の給付などを受けることができるようになります。

  • 症状固定のときの状態からみて、明らかに症状が悪化していること
  • その症状の悪化が、当初の傷病と相当因果関係があると認められること
  • 療養を行えば、その症状の改善が期待できると医学的に認められること

-療養(補償)給付

Copyright© 労災保険!一問一答 , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.