保険関係成立届の記入例と書き方を解説します

労災保険の加入・保険料
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保険関係成立届の書き方と記入例

労働保険(労災保険と雇用保険)に新規加入するときに提出が必要になる「保険関係成立届(様式第1号)」の記入例と書き方について解説していきます。

一般的な継続事業として労働保険に加入する場合のほか、建設業などで有期事業として保険加入するときや、暫定任意適用事業(農林水産事業の一部の事業)が任意加入申請するときなどにも使用しますので、これらについてもあわせて説明していきます。

まだ、保険関係成立届の様式をお持ちでない場合は、最寄りの労働局または労働基準監督署公共職業安定所(ハローワーク)から用紙を入手してください。直接取りに行ってもいいですが、電話をして郵送してもらう方法が手間がかからず一番おすすめです。

なお、保険関係成立届は下図のような複写式の特殊様式(上から順に、提出用・事業主控・監督署安定所控)になっているため、電子申請で手続きする場合を除き、決められた様式を使用する必要があります。このため、ダウンロード印刷して使用することはできません。

労働保険保険関係成立届(継続・有期)3枚複写
管理人

下でくわしく説明するよ☆

保険関係成立届(継続・有期・任意加入申請)の記入例と書き方

保険関係成立届(様式第1号)の記入例と書き方について項目順に解説します。

※平成31年3月現在の様式を使用しています。用紙の入手時期などによって若干項目が異なるなどの可能性がありますが、古い用紙でも受け付けてもらえます

労働保険 保険関係成立届(継続・有期・任意加入申請書)

労働保険保険関係成立届(継続・有期)
労働保険保険関係成立届(継続・有期・任意加入申請書)

表題部

保険関係成立届(表題部)の書き方と記入例

保険関係成立届は、継続事業にも有期事業にも使えます。また、任意加入申請書や事務処理委託届も兼ねた様式になっています。

どの手続に当てはまるのか、「⑯種別」欄に「0」「1」「2」のいずれかの数字を記入します。そのほか、提出先なども記入します。

0:保険関係成立届(継続)
サービス業、小売業、飲食店、運送業、製造業などの、継続事業(事業の期間が予定されない事業)が該当します。また、建設業や林業などの一括有期事業も含まれます。

1:保険関係成立届(有期)
建築工事、ダム工事などの建設事業や、立木の伐採などの林業の事業など、事業の性質上、一定の予定期間に事業目的を達成して終了する有期事業(いずれも一括有期事業に該当するものを除きます)が該当します。

2:任意加入申請書
暫定任意適用事業(農林水産事業の一部の事業)が、労働保険に任意加入申請するときが該当します。

①事業主

すでに継続事業の一括の認可を受けている事業主の場合に、その指定事業の所在地・名称を記入します。それ以外の場合は記入する必要はありません

継続事業の一括とは?

1つの会社でも、「本店・支店」や「本社・支社・営業所」などがあるような場合、複数の保険関係が必要になります。このような場合、申請をすることで、それらを1つの事業にまとめて手続きをすることが可能になっています。これを継続事業の一括といっています。

②事業

新規で加入する事業の所在地、郵便番号、電話番号、名称を記入します。

有期事業の場合は、現場名(工事名)と現場の所在地(工事場所)を記入します。

③事業の概要

事業の内容(内容によっては、製造工程、作業内容、製品名、提供されるサービスの内容などがわかるように)を具体的に記入します。

記入例

  • 食料品や日用品などの販売(コンビニ)
  • ウェブサイトの製作代行やインターネットサービスの提供
  • 一般個人住宅などの解体工事業

有期事業の場合は、工事の内容などの詳細がわかるように記入します。

記入例】鉄筋コンクリート(RC)造 8階建マンション新築工事

④事業の種類

事業の概要が、労災保険率表の中で、どの事業の種類になるのか、該当する「事業の種類」を記入します。

記入例

  • ラーメン屋、コンビニ、ホテルなど→卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業
  • トラックなどによる運送業→貨物取扱事業
  • 自動車などの修理業→輸送用機械器具製造業
  • 社会保険労務士事務所など→その他の各種事業

⑤加入済みの労働保険

すでに労災保険や雇用保険に加入済みの場合に、該当するものの記号を○で囲みます。

「すでに労災保険や雇用保険に加入済みの場合」とは、たとえば下のような例が考えられます。

  • 新しい支店をつくったため、その支店について新たに労働保険に加入し継続事業の一括申請をする場合
  • 建設業の下請け専門だったため雇用保険しか加入していなかったが、新たに元請けもすることとなったため労災保険にも加入する場合 など

⑥保険関係成立年月日

労災保険と雇用保険それぞれの適用事業となった日を記入します。

「適用事業となった日」とは、言い換えれば「対象となる労働者を初めて雇用した日」ということです。

労災保険は、適用となる労働者を1人でも雇用した日から自動的に適用されるという考え方です。したがって、正社員・臨時労働者・アルバイトなどの名称を問わず、労働者を初めて雇用した日が労災保険の保険関係成立年月日になります。

雇用保険も同様に、雇用保険の対象になる労働者を初めて雇用した日が雇用保険の保険関係成立年月日になります。

有期事業の場合は、保険関係成立届を提出するのは労災保険に加入するときですので、労災保険のみ保険関係成立年月日を記入することになり、一般的には工期の初日の日を記入します。

⑦雇用保険被保険者数

「一般・短期」には、その年度の1ヶ月平均雇用保険被保険者数(一般被保険者・高年齢労働者・短期雇用特例被保険者の合計数)を、また「日雇」には日雇労働者数を記入します。
※おおよその見込みで大丈夫です。

有期事業など、労災保険のみの加入の場合は、記入する必要はありません。

⑧賃金総額の見込額

保険関係が成立した日から、その年度の末日までの期間に、雇用労働者に支払う賃金総額の見込額を記入します。(千円未満切り捨て)

有期事業の場合も同様に、保険関係が成立した日から事業終了予定日までの期間に、雇用労働者に支払う賃金総額の見込額を記入します。(千円未満切り捨て)

⑨委託事務組合

労働保険事務組合に委託している場合に、その事務組合について記入します。

ちなみに、労働保険事務組合に労働保険の事務を委託すると、業務の軽減が図れるほか、特別加入制度を利用することが可能になります。

⑩委託事務内容

労働保険事務組合に委託している場合に記入します。

記入例
労働保険にかかる事務一切

⑪事業開始年月日

継続事業の場合は、記入しません。

有期事業の場合は、その事業の開始年月日を記入します。

任意加入申請をおこなう場合は、その事業を開始した年月日を記入します。

⑫事業廃止等年月日

有期事業の場合に、その事業の終了予定年月日を記入します。

継続事業、任意加入申請の場合は、記入しません。

⑬建設の事業の請負金額

有期事業の場合で、かつ、建設の事業の場合に、その工事の請負金額(消費税抜き)を記入します。

継続事業、任意加入申請の場合は、記入しません。

⑭立木の伐採の事業の素材見込生産量

有期事業の場合で、かつ、立木の伐採の事業の場合に、素材の見込生産量を記入します。

継続事業、任意加入申請の場合は、記入しません。

⑮発注者

有期事業の場合に、その発注者について記入します。

継続事業、任意加入申請の場合は、記入しません。

⑰⑱⑲⑳住所(カナ・漢字)、名称・氏名(カナ・漢字)

保険加入する事業の事務所などの所在地や名称、または、事業主の所在地や名称、郵便番号、電話番号をカタカナと漢字で記入します。

法人の場合の名称は「法人名」のみで代表者の氏名は記入する必要はありません。

㉑保険関係成立年月日

⑥欄に記入した保険関係成立年月日を転記します。

元号は、平成「7」、令和「9」になります。

任意加入申請の場合は、なにも記入しません。

㉒事務処理委託年月日、事業終了予定年月日

継続事業、任意加入申請の場合(下記の労働保険事務組合委託以外の場合)は、記入しません。

有期事業の場合は、⑫欄に記入した事業廃止等年月日を転記します。

なお、労働保険事務組合に事務委託したうえで保険関係成立届を提出する場合、事務処理委託届も兼ねることになっていますが、この場合、労働保険事務組合に事務委託した日を記入します。

元号は、平成「7」、令和「9」になります。

㉓常時使用労働者数

保険加入する年度(有期事業の場合はその事業の期間中)における1日平均の使用労働者の見込数を記入します。

㉔雇用保険被保険者数

⑦欄の雇用保険被保険者数(「一般・短期」と「日雇」の合計数)を記入します。

㉕免除対象高年齢労働者数

継続事業、任意加入申請の場合に、雇用保険の一般被保険者のうち高年齢労働者に該当する人数を記入します。

有期事業の場合は、記入しません。

㉖加入済労働保険番号

  • 労働保険に個別加入していた事業場が労働保険事務組合に事務委託したとき
  • 反対に、労働保険事務組合に事務委託していた事業場が個別加入するとき
  • 労働保険事務組合に事務委託している事業場が事務組合を変えるとき

上のような場合、労働保険の加入はそれまでどおり継続されますが、労働保険番号が変わることになります。

このような場合に、もともとの労働保険番号を記入する欄になります。

有期事業の場合は、記入しません。

㉗㉘適用済労働保険番号

労働保険に加入する事業以外に、すでに労働保険番号を取得している事業がある場合(本社や本店など)に、その労働保険番号を主たるものから順に記入します。

建設業などの二元適用事業の場合、労災保険と雇用保険を別々に労働保険番号を取得する必要があります。すでにどちらかを取得している場合は、その労働保険番号を記入します。

㉙法人番号

法人番号(国税庁から通知された13桁の法人番号)が指定されている場合、その法人番号を記入します。

商業登記法に基づく会社法人等番号(12桁)ではありませんので注意してください。

右下部 事業主氏名

法人名や事業主の氏名を記入し、代表印を押印します。

ゴム印などを使用してもかまいません。

3枚複写の様式ですので、3枚とも押印するようにします。

保険関係成立届の書き方と記入例

労働保険 保険関係成立届の手続きの流れ

労働保険 保険関係成立届(様式第1号)の手続きの流れについてご説明します。

どんなときに手続きが必要なの?

継続事業と有期事業については「保険関係が成立したとき」となっており、具体的には下のとおりです。

継続事業
労災保険または雇用保険の適用になる労働者を初めて雇用したとき

有期事業
該当となる事業(工事など)が始まったとき

任意加入申請
暫定任意適用事業が、任意で労働保険に加入しようとするとき

いつまでに提出しなければならないの?

継続事業と有期事業については、保険関係が成立した日から10日以内です。

任意加入申請は、その都度になります。

どこに提出するの?

管轄の労働基準監督署または公共職業安定所に提出します。

労働基準監督署に提出する場合
一元適用事業の個別加入事業や、労災保険にかかる二元適用事業

公共職業安定所に提出する場合
雇用保険にかかる二元適用事業

用紙はどこからもらうの?

最寄りの労働局または労働基準監督署公共職業安定所(ハローワーク)で用紙を入手することができます。直接、もらいに行ってもいいですが、電話をして郵送してもらう方法が手間がかからずおすすめです。

なお、保険関係成立届は複写式の特殊様式(上から順に、提出用・事業主控・監督署安定所控)になっているため、電子申請で手続きする場合を除き、決められた様式を使用する必要があります。このため、ダウンロード印刷して使用することはできません。

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