休業補償の待期期間3日間について

休業(補償)給付
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質問

労災の休業補償の最初の3日間(待期期間)について、その間の補償はどうなるのか、有給休暇を使ってよいのか、待期期間の数え方などについて教えて下さい。

答え

休業初日から最初の3日間を「待期期間」といい、業務災害の場合は、この間、事業主が平均賃金の6割以上を支払わなければならないと決められています。

管理人

下でくわしく説明するよ☆

初日から3日間は待期期間!休業補償は4日目から支給される

休業補償の待期期間とは

労災保険の休業補償は、休業4日目から支給されることになっていますので、最初の3日間は給付の対象となっていません。

この3日間のことを「待期期間」と呼んでいます。(ちなみに待機期間ではありません。)

その代わり、業務災害の場合は、この3日間の待期期間について、労働基準法に基づき、事業主が「平均賃金の6割以上」を補償しなければならないことになっています。

これを「待期期間補償」と呼んでいます。

待期期間補償をしなければならない理由は?

なぜ事業主は、最初の3日間について労働者に「待期期間補償」として支払わなければならないのでしょうか。

それは、一言でいえば、「本来、労働基準法の中では、労働者の業務上の負傷などは事業主に補償の義務が課されている。」からです。かみくだいて言いますと、「労災保険をかけているから4日目以降は労災から支給されるけど、最初の3日間は支払われないから、原則どおり事業主が払ってね。」ということなんですね。

したがって、4日目以降は労災保険から休業補償として支払われるため事業主は補償する必要はありませんが、労災保険から補償されない最初の3日間だけは事業主が補償しなければならないという考え方になっています。

待期期間の初日はどこから数えるの?

けがをした日以降、会社を休んでいるとして、待期期間の初日は「けがをした日になるのか」「その翌日になるのか」迷いますよね。

この点もしっかりと決められていて、「所定労働時間の一部を休業した場合はけがをした日も含まれる」ということになっています。

具体的に例をあげて考えてみましょう。

けがをした人のその日の所定労働時間が、8時〜17時だったとします。

16時にけがをしてすぐに病院に行った場合
→所定労働時間の一部(1時間)を休業していますので、けがをした日が初日になります。

16時にけがをしたけどガマンをして仕事を続け、17時に仕事が終わってから病院に行った場合
→休業した時間がないので、けがをした次の日が初日になります。

18時(残業時間中)にけがをした場合
→所定労働時間のすべてについて働いた後のけがですので、けがをした次の日が初日になります。

なお、休業補償の支給要件の中に「療養のために働けない」という条件がありますので、最低でも初診日以降が待期期間の初日になることに注意してください。

たとえば、上の例で16時にけがをして会社を早退したとしても、病院に行くのが翌日になってしまったような場合は、初診日が待期期間の初日になります。

待期期間補償の金額はいくら?

待期期間補償として事業主が支払わなければならない金額は、1日あたり「平均賃金の6割以上」となっています。

たとえば、平均賃金が「1万円」の人の場合、「10,000円×6割=6,000円」になりますので、事業主は最低でも1日あたり「6,000円」を支払えばいいということになります。

もちろん、最低限の金額ですので、本来の日給相当分を支払ってもかまいません。反対に、労働者側は本来の日給相当分をもらえなかったとしても最低限の6割分が支払われれば文句は言えないということになります。

待期期間補償に有給休暇は使える?

待期期間の3日間に有給休暇をあてることは可能です。有給休暇を取得すれば10割分の支給を受けられることになるので、労働者からみればもらえる金額が多くなります(※反対に少なくなる場合もあります)。

ただし、本来、有給休暇の取得は「労働者の権利」です。労働者が希望した場合に、待期期間補償に有給休暇をあてるようにしましょう。

通勤災害は例外!?

待期期間補償について「業務災害」の場合でお話してきました。では、「通勤災害」の場合はどうなるのでしょう。

労災保険上は、通勤災害も業務災害と同様に補償の対象となっており、給付の内容も業務災害の場合とほとんど同じように支給されることになっています。

ところが、通勤災害は通勤途中の負傷ですから、業務災害と違って、事業主の支配下・管理下からはずれたところで起こるものです。また、どこに住居を構えるのか、どの道を通るのか、どの交通手段を使うのかなど、労働者の自由意思に任されています。

よって、事業主は危険を防止することもできなければ責任もないということになりますので、労働基準法上、事業主に災害補償責任は課せられていないのです。したがって、待期期間補償をされなくても文句は言えません。

ただ、良い会社になりますと、通勤災害であったとしても業務災害と同様に待期期間補償をしてくれる会社もありますし、民間の保険会社などがやっている「労災保険の上乗せ補償」などの保険に加入し、待期期間の3日分とか、休業補償から給付されない残りの2割分を補償してくれる会社もあります(労災保険の休業補償は6割+2割=8割分が休業4日目から補償されます)。

もちろん、これらは法律で決まっているものではないため、必ずもらえるものではありませんが、会社に確認してみることをおすすめいたします。

業務災害なのに待期期間補償を払ってもらえない場合はきちんともらおう!

休業補償は休業4日目からしか支給されません。業務災害の場合、最初の3日間は会社が待期期間補償をすると法律で決められています。3日分の待期期間補償がされない場合は会社に言ってきちんと支払ってもらいましょう。

ただ、なかなか自分から言い出しづらい場合もあるかもしれません。

もし、なかなか自分からは言いにくい、会社に要求したのに待期期間補償をしてもらえないなどの場合は、一度、無料で相談ができる相談さぽーとを利用して、専門家に相談してみることをおすすめします。

「支払われっこないと思っていたのにきちんと支払われた!」などの声が多く寄せられていますので、少額だからといって決してあきらめずに相談してみることが大事です。

その他、賃金未払いや残業代が支払われていないなどの相談にも対応してもらえます。

参考記事

管理人

まとめ

休業初日から最初の3日間は待期期間になるため、労災保険の休業補償からは支払われません!
業務災害の場合は、事業主に平均賃金の6割以上を支払ってもらいましょう!

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